昨年はコーヒー価格上昇の引き金となったブラジル産のコーヒー豆ですが、本年度の収穫量はどうなるのか気になるところです。
ブラジルの主な収穫としては6月以降に始まるのですが、ブラジル産のカネフォラ種であるコニロン種については既に収穫され始めています。
昨年のコーヒー価格上昇の要因となったのは、このブラジルコニロンの不作とベトナムロブスタの生産減少が大きな影響を与えたこともあり元の生産量まで回復してほしいところです。
ブラジルコニロンの本年度の生産状況
現時点では問題なく順調に生産が進んでおり本年度の生産量は期待できるかと思います。
コニロン種は基本的にブラジル国内での消費が主体のため、輸出用途で使われることはほとんど無いのですが、ブラジル国内消費のコーヒーやインスタントコーヒー用原料などでブラジルコニロンは欠かせない存在なのです。
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ブラジルアラビカの生産状況
コニロンより気になるのはブラジルのアラビカ種の生産量です。
コーヒーも農作物なので生産量の多い「表作」と不作年の「裏作」と呼ばれる生産周期が一年毎に繰り返されます。
昨年度は表作で豊作が期待されていたのですが、降雨不足の影響もあり期待していたほどの収穫量ではありませんでした。
今年は裏作にあたりますので周期的には減産となるのですが、近年では表作と裏作の差も少なくなっており大きな減産となることはないと思います。
ブラジルの今後の焦点
主に天候面が大きく注目されます。
これからブラジルでは気温が低下することから霜被害が報じられます。
常時気温の高い印象の強いブラジルですが、標高の高い産地では季節によって気温が低下するのです。
毎年6月は霜相場と呼ばれ、コーヒー価格が下がりにくい状況になり、気温低下にはデリケートな季節となります。
問題なく、順調に生産が進むことを祈るばかりです。