コーヒー豆はほとんどの各生産国において格付け(等級分け)されていますが、その基準は一律ではなく国によってまちまちです。
世界最大のコーヒー豆生産国はブラジルですが、ブラジルの格付け、いわゆるグレード(等級)は欠点数の数とスクリーンサイズの複合評価によって決められており、最上級は「No.2」です。
No2が最上級のコーヒー豆で、それに次いでNo3というように数字が少なくなるほどグレードが上になっていくわけですね。
日本国内でよく見かけるのはNo2、No4/5の格付けの商品です。
単品で売られているということもありますがそれ以上にブレンド用のメインの豆として使用されていることが多いのがブラジルコーヒー豆の特徴です。
ブラジルの最上級がNo.2の理由
さて今回改めてブラジルコーヒーのことを書かせていただいたのはブラジルのグレードで最上級がNo2ということなのです。
ここだけ聞くとおかしいしいですよね。
なぜナンバーワンがないのでしょう。
これはブラジルの品質に対しての考え方にあるようです。
ブラジルでは「コーヒーは農作物であるがゆえに、コーヒーに欠点豆が含まれていないということはありえない」と考えています。
欠点豆が含まれていない = No1は存在せず、最上級の品質でもNo2であるという考え方なのですね。
穿った見方をすればハンドピックで上質な豆だけ揃えていけば格付けNo1になるんじゃないかという考え方もできそうですが、国の規格上No1というものが存在しませんので、今のところそういった品質のブラジルコーヒーはありません。
今後No.1のブラジルコーヒーが誕生する可能性は?
ところで国は変わりますがエチオピアコーヒー豆にはグレード1というものがあります。
エチオピアの等級基準は「欠点豆の混入数」ですが、水洗式モカであってもグレード2までのものが多く、グレード1のエチオピアコーヒーが身近に入るようになったのはここ数年の話なのです。
選別のレベルが上がったことと、コーヒーに対しての価値が改めて見直されたことでエチオピアでもグレード1のコーヒーが比較的入手しやすくなったという経緯があります。
ブラジルコーヒーも確かに現在はNo1というグレードは存在しません。
しかし昨今の世界的なコーヒーブームに於いて、ブラジルが改めてその品質に対しての基準見直しやブランドイメージを強化することがあれば、もしかするとブラジルのNo1グレードというものも誕生することになるかもしれませんね。