長年あまり意識してこなかったのですが、性別によって味の基本的な好みが違うのではないかなと最近思っています。
私のイチオシ商品の一つ、ドミニカ プリンセサワイニーは甘味を感じさせる強めの香りと白ワインのような風味のある非常に個性的なコーヒー豆です。
飲んでいると飽きてしまうかもしれませんが、普段とは違う特殊なコーヒーを楽しみたいときには最適なコーヒー豆ではないかと思います。
私もこの豆を最初に試飲したときにはその独特な風味に一目ぼれしれ、即座に購入を決めたものです。
しかし実際に何人かに試飲してもらうと思っていたのとは違う反応が非常に大きかったのです。
プリンセサワイニーを実際に飲んでもらった感想
美味しいか美味しくないかは個人の好みがあるのである程度仕方が無いと思うのですが、「 コーヒーとして飲めない 」という感想がいくつかあり驚かされたものです。
もちろん美味しいという意見も多数あったのですが、良い評価と悪い評価が半々にわかれていたように思います。
どちらかというと女性からの評価が悪かったために、どうも男女で味わいの好みが異なる傾向にあると感じたのです。
(あくまで割合の話なので、もちろん女性でもプリンセサワイニーに高評価くださった方も多くいらっしゃいます。)
プリンセサワイニーの評価がわかれた理由について
なぜワイニーが嫌がられたのか原因を考えてみました。
プリンセサワイニーはカリブ海にあるドミニカ共和国で生産されたコーヒー豆です。
コーヒー豆はその精選方法で非水洗式(ナチュラル)と水洗式(ウォッシュド)にわかれるわけですが、ドミニカ共和国では水洗式で作られているのが主流なのに対し、プリンセサワイニーは非水洗式で作られている珍しいコーヒー豆なのです。
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精選方法から見るコーヒーの違い
非水洗式ではコーヒーを果肉がついたままの状態で乾燥させるために、乾燥工程が終わるまで時間がかかります。
この時間が大切でコーヒーチェリーの持つ甘味や風味が生豆へ影響を与えているものと考えられます。
また乾燥に時間を要することから、発酵も生じやすくなっているのです。
モカ(モカマタリ・エチオピアモカ)やプリンセサワイニーの非常に独特な味わいにはこの発酵が関係しているではないかと考えています。
そして、プリンセサワイニーに強い抵抗を感じた人はこの発酵の影響による風味を感じ取ったのかもしれません。
女性は男性よりも苦味と酸味について敏感に感じ取ることが出来るそうです。
またコーヒーの香りについても女性の方が敏感です。
古来、植物の採集や食事・育児は女性の役目でしたから、家族を守るためにわずかな味や匂い色の違いでも見分けられるようになってきたんでしょうね。
いかに私が素晴らしいコーヒーだと感じたところで、それが必ずしも誰からも愛される最高のコーヒーとなりえるわけではないということですね。
色々な方の好みに合わせたコーヒーをご提案できるように、新しく商品開発していきたいものです。