先日この記事を下書きしていたとき、スマトラ島をマグニチュード6.5という大地震が襲いました。
死者数はついに100人を超え多くの建物が崩壊。今もなお懸命の救助活動が続いています。一刻も早い救助活動・復旧活動が行われることを願うばかりです。
マンデリンで有名なインドネシア
インドネシアは日本から見て南西に位置する国です。
幾つかの島にわかれているため広さがわかりにくいですが、その広さは日本の約5倍もの面積です。
アラビカ種とカネフォラ種の両方のコーヒーが栽培、輸出されている生産国で、特にアラビカ種のコーヒーは「マンデリン」の名称で有名です。
スマトラ島で生産されています
マンデリンはインドネシアのスマトラ島で生産されているアラビカコーヒー豆の一つです。
スマトラ島以外の地域では、トラジャ、カロシ、ガヨマウンテンという銘柄のコーヒーも生産されています。
マンデリンはスマトラ式と呼ばれる独特な方法で生豆を精選しています。
ちなみに、ジャコウネコにコーヒーチェリーを食べさせて作られる「コピ・ルアック」もインドネシアで作られています。
インドネシアのコーヒー精選方法
通常コーヒーチェリーから生豆を取り出すまでの工程は、果肉がついたままの状態でコーヒーチェリーを乾燥させていく非水洗式(ナチュラル)、果肉を取り除いた後に水処理を行う水洗式(ウォッシュド)が主流です。
中米やブラジルの一部では果肉を除去した後に、粘液質(ミューシレージ)のままで乾燥工程を進めるパルプドナチュラルという精選方法もあります。
インドネシアでは複数の精選方法で処理されており、アラビカ種コーヒーのマンデリンは「スマトラ式」と呼ばれる独自の精選方法で生豆を処理しており、カネフォラ種コーヒーでは非水洗式と水洗式が併用されています。
*精選方法について詳しくは→「精選方法から見るコーヒーの違い」
スマトラ式の精選方法
(左がパーチメント(殻付き豆)・中央マンデリン生豆・右は比較用のコスタリカの生豆です)
スマトラ式は途中まではパルプドナチュラルと同じ工程ですが、本格的に乾燥させる前にパーチメント(殻)を取り除き、中の種子の部分だけを乾燥させていきます。
この段階での種子は強度的に弱く傷つきやすいため取り扱いには注意が必要です。
出来上がったマンデリンの生豆は独特な深緑色をしており、他の生産国と比べると生豆の色が濃いことが特徴です。
出来上がった生豆は欠点豆とスクリーンサイズによって格付けが行われ、当店で販売しているグレード1 ~グレード5までランク分けされます。(グレード1が最上級、以下2〜5です)
マンデリンのコーヒーの焙煎は難しい
コーヒーの焙煎は原料によって調整する必要があります。
原料によって水分量やクセなどが異なりますので、同一の焙煎の深さにする場合でも原料によって焙煎方法を変更する必要があるのです。
特に水分量の少ない生豆は焙煎による変化も早くなりますので注意する必要があるのです。
中でもマンデリンの生豆は焙煎が難しいです。
理由の1つは生豆自体が濃い色をしているため、焙煎による色の変化が判断しにくいこと。
もう1つには生豆の水分量が他のコーヒーと比べて多いことにあります。
特に浅煎りをする際には慣れが必要になります。
マンデリンのコーヒーの味わいについて
濃厚な質感のあるコーヒーで、苦味だけでなくほのかな甘味を味わうことが出来ます。
ブルーマウンテンが有名になるまでは世界最高とも言われていたそうです。
ビターチョコレートのような味わいのコーヒーです。
・スマトラ島 マンデリン・グレード1 商品詳細ページ
カネフォラ種コーヒー(ロブスタ)の生産
インドネシアはカネフォラ種コーヒーの生産国としても有名です。
重厚なボディ感のあるコーヒーで、アイスコーヒーやエスプレッソコーヒーを作る際には欠かせないコーヒーです。
カネフォラ種の最大生産国はベトナムですが、ベトナムのコーヒーに比べるとより苦味と質感がはっきりしている味わいです。
スマトラトラ
余談になりますが、10年近く前にスマトラ島の生産地を視察訪問したことがあります。
スマトラ島にはスマトラトラ(誤字ではなく正式名です。スマトラタイガーとも言われますね)というトラが生息しているのですが、見かけることはありませんでした。
代わりに猿の集団が道路を歩いている姿は見かけましたが。
当時知りませんでしたが、スマトラトラは絶滅の危機にあるらしいです。
森林伐採などと密漁が原因で数が減少してしまっているようですが、なんとか人と共存出来るようになって欲しいものです。
ゆう珈琲のコーヒー紹介
マンデリン グレード1
- 商品名
- マンデリンG1 100g
- 販売価格
-
594円(税抜価格 550円)
- 内容量
- 100g
「コーヒー豆から見る世界」シリーズ






