聖山キリマンジャロを擁するアフリカの国
タンザニアといってピンとこなくても、キリマンジャロと言えば聞いたことがある人も多いでしょう。
キリマンジャロはタンザニアの北東からケニアにかけてそびえ立つ山で、標高なんと5895mの高さです。山脈に属さない独立峰としては世界一です。
有名なマサイ族もキリマンジャロ周辺に暮らしており、キリマンジャロを信仰の対象としています。
日本でもそうですが、高い山は信仰されますね。ちなみに富士山もキリマンジャロも世界七大聖山に入っています。
タンザニア産のコーヒーはこの聖峰に敬意を表し「キリマンジャロ」と呼ばれます。タンザニアコーヒーよりもこちらの方が有名ですね。
山岳信仰では、山頂は特に神聖な場所<聖域>とされます。
キリマンジャロ山頂も「キボー」と呼ばれる聖域です。 当店でも販売しているタンザニアのスペシャルティコーヒー、「キリマンジャロ AAキボー」の名前はここから来ています。
キボーは至高のタンザニアコーヒーですね。
キリマンジャロの栽培
頂上付近は相当な寒さであり、コーヒー栽培はもちろんそのような場所でされているわけではありません。
実際にキリマンジャロのコーヒー生豆が生産されているのは標高1500~2500の農園です。
単品はもちろん、ブレンドコーヒーのベースとして使われることも多い人気のある銘柄の一つです。
しかし、現在でこそ人気の高いブランドとなったキリマンジャロですが、20世紀初頭まではタンザニアからイエメンに運び、そこから「モカ」としてヨーロッパに販売されていました。
「キリマンジャロ」の名が浸透したのは意外と最近の話です。
上質な柑橘系の酸味と濃厚な味わいが特徴的
タンザニア産のコーヒー豆は酸味が特徴的なコーヒーです。
口全体に広がる柑橘系の上質な酸味と口当たりが特徴的です。
コーヒー豆の生産は水洗式のウォッシュドで加工処理しています。
精選段階で欠点豆を除去出来ていることから、コーヒーの雑味の無い味わいに繋がっているのでしょう。

タンザニア キリマンジャロAAキボー
タンザニア(キリマンジャロ)の格付け方法
タンザニア産のコーヒー豆はスクリーンサイズ(豆の大きさ)によって格付けが行われます。
大粒の商品程グレードが良いと考えられ、価格的に割高になります。
タンザニアでは大粒の商品が「AA」、それより一回り小粒の商品を「AB」の名称で呼ばれています。
ちなみにタンザニアの年間コーヒー生産数は900,000袋(*1) (おおよそ43億杯分)
その内185,000袋(*2)が日本へ輸入されてきています。
タンザニアの生産量の約20%が日本へ輸入されてきているわけですね。
(*1)USDAアメリカ農務省2015年12月発表値
(*2)財務省貿易統計
「コーヒー豆から見る世界」シリーズ







