まるで生ビールのような外観のドラフトコーヒーというものをご存じでしょうか?
アメリカ東海岸でサードウェーブの先導役にもなったSTUMPTOWN COFFEE(スタンプタウンコーヒー)発祥と言われている飲み物で、アイスコーヒーに生ビールのような泡のあるドリンクメニューアイスコーヒーです。
ドラフトコーヒーとは日本での呼び方でアメリカでは”Nitro Cold Blew Coffee”(ナイトロ コールドブリュー コーヒー)と呼ばれます。
Nitroとは窒素のことです。つまりドラフトコーヒーのこの泡の正体は窒素です。
抽出したアイスコーヒーに窒素を注入することでドラフトビールならぬ、ドラフトコーヒーを作り出しているわけです。
東京を中心に日本でも取扱いしているお店を見かけるようになりましたので、探してみると意外と身近にあるかもしれませんよ。
私も試しに何度か飲んだことがありますので、味わいの特徴などをご紹介したいと思います。
ドラフトコーヒーの美味しさについて
味わいのベースは使用するコーヒーによって変わりますが窒素を注入することにより、まろやかな味わいに感じることが出来ます。
時間とともに泡は減少していきますので、出来るだけ速やかに飲むことをおすすめします。
ちなみにサーバー部分でしっかりと冷却されていますので、アイスコーヒーとして最適な状態で提供されます。
窒素を注入することで健康面を心配されるかもしれませんが、人体には無害らしく気にする必要はなさそうです。
ドラフトコーヒーはビールサーバーのような器具から抽出され演出効果も高いアイスコーヒーと言えます。
ただし味についてはベースのアイスコーヒーそのままであることから、お好みでガムシロップやミルクで味を調整されるといいでしょう。
自家製ドラフトコーヒーを作ってみよう①
お店で提供されているドラフトコーヒー自体は窒素を注入することの出来る専用器具が不可欠です。
これを家庭で再現することは現実的ではありません。
同じものは出来ないにしても最初から泡が出る液体を活用してドラフトコーヒーに似たものを作ってみようと思います。
抽出する際のお湯に炭酸水を使ったところで水の加熱中に完全に炭酸が抜けてしまうことでしょう。
抽出液に炭酸水を混ぜてはどうか、とも思いましたが全体的に味がぼやけてしまうことに加えドラフトコーヒー程の泡が出来ないため断念します。
色合いで考えるとコーラが合いそうです。
試してみると意外と泡が残りません。
コーラ特有の甘味があり、相性は良くなさそうです。
ドラフトコーヒーのまろやかさ口当たりとは全く異なり炭酸特有の刺激的な味わいとコーヒーの苦味で何とも言えない結果になりました。
これで懲りずに他のドリンクでも試してみます。
今度は缶ビールとアイスコーヒーを組み合わせしてみます。
泡についてはドラフトコーヒー同様のものが再現出来ました。
肝心の味ですがビールとコーヒーの組み合わせは意外と悪くありません。
ビールの苦味とキレ、コーヒーの苦味がうまくマッチしています。
当店のアイスコーヒーブレンドをペーパードリップしたものを氷で冷やして使って試したのですが、意外とアリな飲み方ではないかと思います。
ただし泡は思っていたよりは少なく、残念です。
【関連コラム】
レギュラーコーヒーを使った美味しいアイスコーヒーの作り方
自家製ドラフトコーヒーを作ってみよう②
今度は別の方向性を考えてみます。
高速で撹拌し続けることで強引に泡を作ってみます。
作り方は簡単で、抽出したアイスコーヒーを撹拌して泡を作っていくだけです。
空気が混ざるように時間をかけて泡を作っていきます。
意外とこれが一番外観的にも近い結果になったのではないかと思います。
ドラフトコーヒー程のきめ細かさもあり、まろやかな口当たりも少し似ています。
ただし泡の持続時間は少し短いかもしれません。
【番外編】
ベトナムのエッグコーヒーの作り方 コーヒー×卵の組み合わせ
先日書きましたベトナムコーヒーの作り方についてのブログです。
あくまで泡を作った同じような外観にするという目的であれば、ベトナムコーヒーでも可能です。
しかしこちらは甘味がありどちらかというとデザートのような感覚で味わうことの出来る飲み方です。
味覚面ではドラフトコーヒーとは全く異なりますね。
改めて考えるとコーヒーの飲み方ひとつでも色々な楽しみ方があるものです。
個人的には王道の飲み方の方が好きなのですが、そもそもコーヒーの飲み方は千差万別であるべきで「王道の飲み方」などと考えるべきではないのかもしれません。
私も時代に取り残されないように物事を柔軟に考えていくようにしないといけませんね。