モカマタリの入手は難しい

モカマタリ

モカマタリとは?

モカの名前はコーヒーの世界でも有名ですよね。
しかしモカブレンドであったり、モカとだけついていたり、モカマタリという名前であったり、カフェモカというメニュー名だったり、同じモカでも様々な商品があります。

 

 

一見同じように見えるこれらの商品ですが、具体的には何が違うのでしょうか?

 

モカは港の名前

モカというコーヒー豆の名前はイエメン共和国にある「モカ港」に由来しており、かつてモカ港に集められ輸出されていたエチオピア産コーヒー豆とイエメン産コーヒー豆の2種類の総称です。
なお、イエメン産は「mokha」エチオピア産は「mocha」と表記に違いがあります。

イエメン モカマタリ エチオピア

 

某おしゃれカフェなどに行くと「カフェモカ」という名前の商品がありますが、これはまた別物でエチオピアモカとも、モカマタリとも関係ありません。

 

モカを使わないのにどうしてカフェモカと呼ぶのにかは色々な説があるのですが、

戦時中のアメリカでコーヒー豆が高騰し、「モカコーヒーの独特な香りがカカオに似ている」 ということから、コーヒー豆より安価だったカカオをコーヒーに混ぜたものが「モカブレンド」などの名前で販売されており、それが一般に広まった結果エスプレッソにチョコレートを混ぜたものがカフェモカと呼ばれているのでは?、と言われています。

少し話がそれてしまいました。モカマタリの話に戻ります。

 

♪昔アラブの偉いお坊さんが

モカという名前はエチオピア産、イエメン産のどちらのコーヒー豆にも使えますが、イエメン産のモカコーヒーは更に「マタリ」という名をつけられます。

つまりモカマタリという商品名で売られていればイエメン産のコーヒー豆ということですね。(当店でも販売中です→イエメン・モカマタリ 100g )

 

ですのでエチオピア産のモカマタリは存在しません。

 

西田佐知子さんがコーヒールンバで「それは素敵な飲み物、コーヒー モカマタリ」と唄われていたので、耳にした覚えのある方も多いのでは? 井上陽水さんやピーナッツさんらのカバーでも有名になりました。

 

 

単に「モカ」というコーヒー名で売っている場合にはイエメンかエチオピアか判別出来ませんが、多くの場合がエチオピア産のコーヒー生豆を使用しています。

 

 

エチオピアモカとの違い

エチオピア産のモカと、イエメン産のモカマタリの違いは生産国だけではありません。

 

コーヒーはそれぞれの国の基準に基づき等級分けされます。
エチオピアのコーヒー豆は欠点豆などの混入数によってグレードが決定されます。(欠点豆とは未成熟だったり虫喰いのあるコーヒー豆のことです。欠点豆は焙煎しても美味しくなりません)
欠点豆の混入率が最も少ない格付けがグレード1、以後グレード2という風に数字が増えていきます。

 

当店のエチオピアモカは「モカ・イルガチェフェ G1(グレード1)」。 欠点豆の混入も少なく、非常にクリアで綺麗な味わいです。

 

対してイエメン産のコーヒー豆は明確な基準が設けられていないという少し変わった生産国です。
その関係かイエメン産のスペシャルティコーヒーというものを私は見たことがありません。

 

もちろん、スペシャルティコーヒー = 美味しい、 ≠ 美味しくない というわけではなくモカマタリは非常に魅惑的な風味のコーヒーですが、明確な判断基準がないとスペシャルティコーヒーを認定するのが難しいということです。

 

 

モカマタリの入手が難しい理由

さて今回お伝えしたいのはイエメン産のコーヒー豆の入手が難しくなっているということです。

幸い、当店ではある程度の量を確保することができましたので販売しておりますが、イエメンでは内戦が続いており輸出困難な状況となっている為にいつ入手不可となってもおかしくありません

 

 

場合によっては港にコーヒー豆が揃い輸出するだけの状態のものが、輸出許可が出ないために数ヶ月移動できないようなケースもあるようです。
日本への輸入量もゼロになっているわけではありませんが、非常に不安点な状況になってます。
人気のあるブランドだけに早期に解決してほしいところですね。

 

余談:「モカ」と呼ばれたコーヒー豆

過去にはイエメン産でもエチオピア産でもないのにモカとして扱われていたコーヒー豆があります。

 

そのコーヒー豆は「キリマンジャロ」。アフリカ南部・タンザニアで生産されているコーヒー豆で、こちらも名前ぐらいは聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

 

日本では有名なキリマンジャロですが、実は知名度が上がったのは20世紀に入ってからのことで、それまでは無名なコーヒーでした。そこで誰が始めたのか知りませんが、キリマンジャロも「エチオピア産モカ」としてモカ港に運び流通させていたそうです。

 

今なら産地偽装で問題になりそうです。

 

ほかにも、「ブラジルモカ」との異名をもつブルボン・アマレロ(さくらブルボン)など、「モカ」の名はそれだけ世界的にも有名ということですね。コーヒーの代名詞たると言ってもいいかも知れません。

 

 

モカマタリの飲み比べセットもご用意しています

最後に少し宣伝を。

当店で販売しているモカは先ほども書きましたが、エチオピア産モカのグレード1。精選方法はウォッシュド(水洗式)
対してのイエメン産モカ(モカマタリ)はナチュラル精選(非水洗式)。

 

どちらも香り高く華やかな風味ですが、精選の違いもあり、飲みくちは結構違います。
2種類を100gずつまとめたセットをご用意しておりますので、ぜひモカの飲み比べに挑んでみてください。

モカ飲み比べ

 

イタリアの「モカ」

モカ絡みでもう1つ思い出したので書き足しておきます。

イタリアに「MOKA」と呼ばれるコーヒーがあります。これは前述のモカ港ともカカオとも関係ありません。

 

MOKAの由来はビアレッティ社が商標をもっている「モカ・エキスプレス」からきており、日本語では家庭用簡易式エスプレッソ抽出器などと呼ばれることもあります。(厳密にはエスプレッソはできません。くわしくは→「モカエキスプレス」)

 

モカエキスプレス

カ○ディさんやお洒落な雑貨屋さんに置いてあったりするので見たことがある方もいらっしゃるでしょう。

 

日本でいう急須のような位置づけだそうで、イタリアでモカといえばMOKAなのだそう(行ったことないので断言できません)。

 

我が家にも1台ありますが、かなり疲れたときにMOKAで濃厚コーヒー淹れてがっつり砂糖溶かして飲むと大体復活できます。

 

余談が過ぎましたのでこの辺りで。