ふと当店オリジナルのインスタントコーヒーを作ることが出来れば面白いなと思って、いろいろ調べてみました。
出来るかどうかは最後に分かるとして、調査結果を報告したいと思います。
国産のインスタントコーヒーは難しい?
インスタントコーヒーを日本国内で生産出来る場所というのは意外と限られています。
理由としては、コーヒーを抽出した後、更に乾燥させる必要があるわけですが、その製造ラインを準備するのに相当な広さが必要になるからだそうです。
広大な土地に工場を作るというだけでも困難なわけですが、インスタントコーヒーを生産できる工場はそれだけではありません。
固形分を取り出す方法によってスプレードライとフリーズドライのインスタントが出来上がるわけですが、通常のコーヒーをただ乾燥しても固形分はほとんど残りません。
インスタントコーヒーを生産するためには、普段ホットコーヒーを楽しむような濃度ではなく、数倍の濃さで抽出した濃縮液を使用することになるそうです。
確かにインスタントコーヒーはお手軽にコーヒーを楽しめる割には一杯あたりの価格は高くありません。
濃度の高い抽出液を使用していることから原料に対して得られる固形分が多くなるためでしょう。
インスタントコーヒー用の濃縮液の作り方
基本的にはエスプレッソのように圧力をかけて抽出効率を高めているのだと思います。
濃縮液を更に遠心分離機にかけ、より濃度を高めた後に固形分を取り出すことでインスタントコーヒーが完成するそうです。
今流通しているインスタントコーヒーは?
多くの企業でインスタントコーヒーの取扱をされていますが、数社を除き基本的には海外からの輸入品です。(国内に自社工場を持っている企業もあります)
海外でインスタントコーヒーを製造している生産国の大手はブラジルですね。
ブラジルではコニロンと呼ばれる、ブラジルのカネフォラ種コーヒーを使用してインスタントコーヒーを作っているのですが、今年はコニロンが不作であったことからインスタントコーヒーの生産に大きな影響が出ているようです。
具体的な数字はわかりませんが、インスタントコーヒー原料用の抽出液は通常にドリップした際と比較して数倍の濃度の液体を使っているようなので、手軽に作れるものでもありません。
広大な敷地、遠心分離器など高濃度でコーヒーを抽出する技術などなど、当店オリジナルのインスタントコーヒーを実現することは、残念ながら難しそうです。