スペシャルティコーヒーは最高に美味しいの?

素晴らしい風味や特徴的な味わいのコーヒーなど、一般的に流通されているコーヒーとは一味違うスペシャルティコーヒー。
一般的に流通されているコーヒー(以下コマーシャルコーヒー)とスペシャルティコーヒーは味を判断する基準がそもそも異なります。

コマーシャルコーヒーは味が「基準の範囲内」ということに焦点を置いてカップテストで判断していきます。
一方でスペシャルティコーヒーは「特徴のある素晴らしい風味」ということを基準として判断するわけです。

同じ農園であっても生産年度によってはスペシャルティコーヒー相当のコーヒーが生産出来ない場合もあるかもしれませんし、品種が変わることによって味が全く異なるものになるかもしれません。
コマーシャルコーヒーとスペシャルティコーヒーは、そもそもの「判断基準が異なる」ということが大きな違いです。

生産者の方の努力によってスペシャルティコーヒーは作り出されます

コーヒーチェリーの精選方法や、収穫方法の違いなど常に研究を重ねることによってスペシャルティコーヒーは作り出されます。
コーヒーの味を決定する要素は原料となる生豆だけではありませんが、原料が良くないものをいかに焙煎などの加工工程で努力しても限界があります。
素晴らしい味のコーヒーを飲むためには、原材料の生豆の品質が非常に重要なのです。

スペシャルティコーヒーは原料の生産方法にこだわり作り出された「努力の結晶」なのです。

当店でも取り扱いのある、トミオフクダ氏のドライオンツリー。
樹上乾燥でコーヒーチェリーを精選することで甘みを含んだコーヒー豆を作り出します。

スペシャルティコーヒーが最高のコーヒーなの?

スペシャルティコーヒーのコーヒー豆が素晴らしい事は間違いありません。
欠点豆の混入率は非常に低く、品質的にも非常に高いものがあります。

しかしスペシャルティコーヒーがコーヒーの中で「最高」であるかどうかと考えると非常に難しいところです。
味の好みは千差万別で、人によって「最も美味しいコーヒー」が違うというのも大きな理由です。
「判断基準が異なる」という点にも関係するのですが、苦味や渋味が優れたスペシャルティ相当のコーヒーというのは見たことがありません。

実現することはないでしょうが、「苦味が素晴らしいコーヒー」など味の幅が広がれば、スペシャルティコーヒーをより深く楽しむことが出来るかもしれませんね。

タイトルとURLをコピーしました